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フランスの名作ピカルディが、
漆黒を纏って際立つ
スタイリッシュな影を落とす、こちらのグラス。名前は知らなくても、シルエットに見覚えのある人も多いのは? フランスの老舗ガラスメーカー、デュラレックス社の代名詞「ピカルディ」。名実ともに永遠の定番品として多くの別注カラーを展開していますが、この度、ビギンファンディングでピカルディ×紀州漆器のコラボレーションが実現! ブランド創設以来、一度も作られたことのない2種類のピカルディが誕生しました。
スタイリッシュな影を落とす、こちらのグラス。名前は知らなくても、シルエットに見覚えのある人も多いのは? フランスの老舗ガラスメーカー、デュラレックス社の代名詞「ピカルディ」。名実ともに永遠の定番品として多くの別注カラーを展開していますが、この度、ビギンファンディングでピカルディ×紀州漆器のコラボレーションが実現! ブランド創設以来、一度も作られたことのない2種類のピカルディが誕生しました。
今回のコラボで完成したのは、相反する2種類の「漆黒のピカルディ」。漆の艶をグラス越しに引き出した内塗りタイプと、漆の不透感をモダンに表現したマットタイプ。どちらも、紀州漆器の産地で古くから使われている、噴射機を使った吹き付けの技術で色付けされています。そして、使用した塗料は特別に配合された “ハイブリッド漆”。塗特有の艶や質感、かつ奥行きある漆黒色が美しいだけでなく、本漆に比べて傷に強いのが特徴です。
紀州漆器は、和歌山県海南市の北西部にある黒江地区を中心に作られている漆器。そのため、黒江塗り(くろえぬり)とも呼ばれています。
一般的な漆器は下地に漆を使いますが、紀州漆器では柿渋や膠(にかわ)を用いてシンプルかつ丈夫に仕上げられます。また、江戸時代の中期ごろには分業制が敷かれ、品質を保ちつつ大量生産できる体勢が整えられ、庶民の日用品として親しまれてきました。ただ、よほどの器好きでない限り漆器は敷居が高いのも事実……。そんな認識を改めさせてくれるのが「漆黒のピカルディ」です。
作っているのは、中西工芸。創業以来70年以上、漆製品を生産してきた一方、合成樹脂を使った製品の開発にも積極的に取り組んでいます。約10年前には、漆にウレタン素材を配合した“ハイブリッド漆”を開発。普段使いしやすい新時代の紀州漆器を提案しています。
素材が変わってもクオリティを担保する、塗りの技術は天下一品! 長年使い込まれた道具が並ぶ現場で、少数精鋭でモノづくりが行われています。
紀州漆器の伝統技術をモダンなデザインに落とし込んだ「MAKOTO」や、ガラスで新しい漆器のカタチを表現した「ぬりもん de Verre」など、オリジナルシリーズも展開中です。食器だけでなく、ランプシェードなどインテリア雑貨も充実。
漆だから、
こうでなければならないルールはありません
中西工芸の3代目、中西拓士さんが漆黒のピカルディの色付けを担当。同社の塗り師として活躍していた先代から、その技術を引き継がれました。
「営業か、作り手か。入社するときに父から選択を迫られたんです。モノづくりに興味があったので、迷わず作る方に。今回のコラボグラスのように、漆器の新しいカタチを創る瞬間が一番楽しいんです」
グラスの吹き付けは、手動で回る台座の上で行います。セットした本体を横回転させながら、噴射機を上下に移動。りんごの皮剥きと似た要領で、塗料を施していきます。一個塗るのに大体30秒程度。繊細な技術を短時間に詰め込む、全身全霊をかけた魂の一髪塗りです!
2017年、中西拓士さんは、紀州漆器産地にある3社と一緒に工芸ブランド「紀州プラス」を立ち上げ、世界に漆器を発信。世界最大級のインテリア・デザインの見本市「メゾン・エ・オブジェ・パリ」にオリジナルアイテムを3度出展し注目を集めています。
「紀州の伝統的な“根来塗り”の技術を応用した、ルームライトが人気ですね。最近は北海道にある高級ホテルの照明にも自分の作品を採用いただいて。“SHIKKI”を広めていくために、今後も挑戦を続けていきます」
ここで一つ、補足しておきたいのは、デュラレックス社のピカルディについて。私たちの生活に当たり前のように溶け込んでいますが……一体全体どうしてこんなに人気なの!?
遡ること、およそ70年前。ピカルディは、世界初の強化グラスとして発売されました。
日本に普及したのは1960年代。滑らかな曲線を描く台形フォルムが美しいのはさることながら、ガラスに適度な厚みがって、手の収まりもいい。ある種、民藝的とも言えるタイムレスな魅力から、発売から人気は衰え知らず。2012年には日本のグッドデザイン賞、ロングライフデザイン賞を受賞し、名実ともに永遠の定番品になったのです。そして今では、有名なセレクトショップからの別注ラブコールも相次いでいます。
一般的に、グラスの内側に塗装することは稀です。というのも、スタッキングする際にダメージを受けやすいから。ですが、本作は耐久性に優れた本漆×ウレタン塗料を配合した“ハイブリット漆”を内面に。ボトム部分にガラスの透明感が残り、少しだけ光を透過。漆の艶と相まって高級感がぐっと増しています。
一方で、こちらは“現代の漆”としてよく使われているウレボン100%の塗料を外面に。極限まで黒の濃度にこだわったマット仕上げです。しっとりとした質感で、手に優しくフィット。和モダンな佇まいは、和洋中、どんな食事とも相性が良く、テーブルをスタイリッシュに演出します。
「漆黒のピカルディ」に相応しい桐箱は、デュラレックス史上初。表面に入った焼き印がなんとも洒脱。高級感が増して、ギフトにおすすめです。
最後に
日本の伝統工芸・紀州漆器と、フランスを代表するグラス・ピカルディの初コラボレーション。ピカルディに高級感が増した一方で、漆がより身近に、親しみやすくなりました。現時点では、ビギンファンディングのみで購入可能です。漆職人の心意気と、紀州漆器伝統の技、そして新時代の漆を、ぜひこの機会に。
中西工芸について
創業70年を超える、紀州漆器メーカー。紀州漆器の製造、および卸販売を行う。そのほか伝統技術を使ったOEM事業も展開。
〒642-0012 和歌山県海南市岡田663-1http://www.nakanishi-kougei.com/
デュラレックスについて
世界で初めて強化ガラスの食器を製造した、フランスのファクトリーブランド。1939年、当時フランスの国営企業だった「サン・コヴァン」が、全面物理強化ガラスの技術開発に成功したことが誕生のきっかけに。ガラスを700度に熱してから、一気に20度まで冷却する独自の製法が特徴。
編集後記
取材時、真っ白なシャツを着る大失態をさらしたのですが、作業場には塗料の吸引機が設置してあり一滴もシミができないという奇跡が! 自作の「漆黒のピカルディ」は塗りむらがひどい出来栄えでしたが、毎朝のコーヒータイムに愛用中。牛乳を入れると混ざり合うサマが楽しめてオツですよ。(バイヤー・ウラヤマ)
購入にあたって
このプロジェクトは、目標金額の達成に関わらず、プロジェクト終了日の2022年11月30日までに支払いを完了した時点で、商品の購入が成立します。商品のお届けは2022年12月中旬頃の予定です。
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