俳優・山中崇さんが自称する“スパ中＝スパイス中毒”って？ オススメのカレー情報も！

［LaLa Begin2021年 6-7月号の記事を再構成］

偏愛レボリューション～Vol.7「スパ中！」山中崇さん

なんともおいしそうにカレーをかき込むこの男性。NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』をはじめ、数々の映画やドラマ・CMなどで活躍する、俳優の山中 崇さんが今回の偏愛ビト。以前からかなりのカレー好きとの噂を耳にしていました。しかも自ら作っていると。

たしかにSNSのプロフィールにも“カレーマイスター”なるワードが。これは並々ならぬ偏愛のにおい！　早速ご本人を直撃してみると「僕はカレー好きというより、スパ中かもしれません」との回答が。スパ中ってなに!?　ますます気になります！

撮影現場で55人分のカレーを作りました

以前ニュース記事で、山中さんがカレーを作ってドラマのスタッフや出演者に振る舞われたというのを読みました。

「そうなんです、スパイスカレー作りに凝ってるという話から、じゃあ作ってよと、現場で寸胴鍋2個分のキーマカレーと10㎏のバスマティライス、レンズ豆のスープを55人分作りました。さすがにスパイスの分量とか不安だったんですけど、共演者の方も手伝ってくれたりして、皆さん喜んでくれたのでうれしかったです。その翌日に結構な長台詞の撮影があったんですけど、カレー作るのに張り切りすぎちゃって、かなり大変でした（笑）」

もともと、カレーはもとより料理はあまりしていなかったという山中さん。

「今から8年前かな、NHK朝ドラの撮影で大阪に滞在していたんですが、撮影の合間や休日に1人で食べに行ったお店のカレーがあまりにおいしくて衝撃を受けたんです。どうやらスパイスカレー屋の激戦区だったらしくて、撮影スタッフやお店のマスターがどんどん教えてくれるものだから一気にハマってしまって。それまで欧風カレーとか特別好きだとは思っていなかったんですが、スリランカ、インド、ベンガル、タイ、ネパールと食べるうちにスパイスに興味を持って、これ自分でも作れないかな？って思うようになったんです」

「最近はネパールカレーをよく作っています。スパイスの量も比較的少なかったり、刺激も控えめで、穏やかでやさしいんです」

なるほど、だからカレー好きというよりスパイス好きと。そういえばかなり昔のHPには“チャイ作りが得意”と書かれていましたよね？

「よくご存じですね。一時期チャイ作りにも凝っていて。それもスパイスなんですよね。だからカレーに夢中になってはじめて、自分はスパイス中毒＝スパ中だなって（笑）」

「レシピ本通りにきっちり作って、アレンジは得意じゃないんですけど、推しスパイス＝カルダモンは少し多めにしたりしますね」

カレーを作っていたら自分が見えてきた!?

それからは撮影の予定を調整してもらってまで「カレーマイスター」の資格を取りに講座に行ったり、本や雑誌を見てあらゆる地方のスパイスカレーにチャレンジしているそう。たとえばこんな感じのもの……とレシピ本を何冊も持ってきてくださったのですが、どれも台本のごとくびっしりと書かれた書き込みが（下写真）。これは相当読み込んで、しかも何度も作ってますね！

調査スタッフ一同びっくり！　あわてて撮らせてもらったレシピ本の書き込み。「このレシピの最高に到達したくて、何度も作ります」

「普段あまり料理しないし手際も悪いから、気づいたことや疑問とかなんでもメモしちゃうんです。たとえば『鶏肉がやわらかくなったら』ってあるけど、今この状態はやわらかいのか？　もっとやわらかくなるのか？とか『水分が飛んだらさらに飛ばす』ってどのくらい？とか。ちゃんと書いてある通りにやらないと気が済まなくて。俳優の仕事にも通じてるなって思うんですけど、不器用で真面目すぎる自分の性格が、カレー作りを通じて改めてわかってしまったんです」

初心者にもオススメのレトルトは下北沢〈パンニャ〉のチキンカレー。「初心者にも食べやすい味で、お店で食べる味の再現率が高い！」

ちなみに最近はスパイスカレーを作るのみにとどまらず、“サウナとカレー”という新たな楽しみにも目覚めてしまったそう。

「サウナを題材にしたドラマに出演したのがきっかけで、いわゆる“ととのう”気持ち良さを知ったんです。なんとも言えない多幸感のまま、そこで飲むビールをグッとこらえてお気に入りのスパイスカレーを食べに行くんです。ひとくちでここではないどこかへ行けてしまうあの感覚と、ようやく飲める至福のビールが最高なんです」

スパからのスパイス！　これはまさにスパ中！　同じ楽しみを共有している仲間と近いうちにサウナとカレーのイベントも企画中とのことで、最新情報を要チェックです。あ〜スパイスカレー食べたくなってきた！

BAG ONE

様々なカルチャーを題材にした本を制作する出版社TWO VIRGINSが運営。
住所：東京都渋谷区松濤1-4-8
電話番号：03-5738-8991
営業時間：11:30～23:30(日曜のみ～19:00)　
定休日：不定休

調査報告

スパイスの話はもちろん、昨年なぜか急にチーズケーキ作りにハマってしまったことや、学生時代から心の支えにしている岡本太郎さんの話など、山中さんの偏愛ポイントはまだまだありそうな気配。ちなみに、ガマンならず取材後1人でカレーを食べに行ってしまったのは言うまでもなく。

偏愛調査員
オモムロニ。

雑貨コーディネーター。ユニークでグッドデザインな日用品や手みやげのセレクトが得意。偏愛ジャンルは、プロ野球、ハロプロ、猫。著書に『DAILYGIFTBOOK気持ちが伝わる贈りものアイデア』（文藝春秋）がある。Instagram：@omomuroni

連載

偏愛レボリューション

偏愛は毎日をちょっと楽しくする小さな“革命”！　どんなにマニアックだとか、ファン歴なんて関係ないのです。いつの間にか夢中に……あぁ、“好き”があるってしあわせ。そんな偏愛ビトをレポートします。
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※掲載内容は発行時点の情報です。

［LaLa Begin2021年 6-7月号の記事を再構成］写真／押尾健太郎　インタビュー・文／オモムロニ。