偏愛レボリューション
ホラン千秋さんのメッセージカードコレクションを拝見! 偏愛のキッカケは?
[LaLa Begin2021-2022年 12-1月号の記事を再構成]
偏愛レボリューション~Vol.10「メッセージカード」ホラン千秋さん
みなさん、今年は何枚ぐらいメッセージカードを送りましたか? もらいましたか? コロナ禍でなかなか気軽に人と会えなかった1年、「おめでとう」や「ありがとう」をメールやSNSで伝えることはあっても、その機会や人数も限られていたような。
この冬は年賀状代わりに季節のグリーティングカードを出せたらいいなーなんて思っていたところ、今回の偏愛ビト・報道番組のキャスターとしてもおなじみのホラン千秋さんが、メッセージカードを集めるのが趣味で、人に渡すのも大好きだというタレコミが。どんなカードを集めているのか、どんなふうに書いたり渡したりしているのか、さっそく調査してきました。
お気に入りのカードをたくさん持ってきてくださったホランさん。「素敵なカードを見つけると、あげる人の顔を思い浮かべちゃいます」
カード大国、アメリカで火がつきました
今回の取材で見せていただいたものはすべてホランさんの私物のカード。かなりの数のストックがあるのでは?
「最初のうちは自分がかわいいなと思ってコレクションしていたので結構あったんですが、今は人に渡しているから数は減ってしまっています。惜しい気持ちもありながら……」
もともと手紙を書くのは好きでしたか?
「好きなんですが、どうしても手軽なメールが多かったかも。なので頻繁に書くようになったのは社会人になってからですね。海外ロケで見つけてはちょっとずつ買い始めたのがきっかけです」
「こんな風に万年筆やガラスペンとかでレタリングできたらかっこいいなって憧れますが、実際は書きやすい油性ボールペンでサラサラっと」テラのオールインワン5万7200円、デイトのスニーカー3万4100円(以上ティースクエア プレスルーム) 肩に掛けたティッカのニット2万8600円(ティッカ)
わずか10数センチ四方に思いを込めて
「アメリカってとにかくメッセージカード文化が根付いていて、スーパーマーケットなどの身近な場所でも大きなコーナーがあるんです。種類も定番のバースデーやウェディングだけじゃなく、婚約とか結婚とか、離婚から立ち直るときのカードまであったりして、人生のあらゆる場面に合わせたカードがあって。10数センチ四方の紙の中にいろんな思いが込められているっていうところが素敵だなぁと思っています」
アメリカには結婚を祝うカードも(離婚も!)シャレが効いたあらゆるメッセージがあるのだそう。
ちなみに好きなお店とかブランドはありますか?
「アメリカだと〈ペーパーソース〉や〈パピルス〉、日本だとロフトやハンズ、それから青山のスパイラルマーケットには通りかかると寄っちゃいます」
「意識しているわけじゃないのですが、並べるとキラキラしたラメとかイラストとか、手に取るものに傾向がありますね」
カードはどんなシチュエーションで渡すことが多いですか?
「やっぱりお誕生日が多いです。プレゼントを渡すときに添えることが多くなりました。クスッと笑えるメッセージが添えてあると贈り物も相手の負担にならなかったり、かしこまりすぎずに受け取ってもらえたりするのかなって」
たしかにそうですね。自分以外にも何人かがプレゼントを渡すような場面だと、短くてもあらかじめ気持ちを込めたカードを添えておけば、ササッと渡しても気持ちがちゃんと伝わりますね。ちなみにどんなふうにカードを選んでいますか?
「例えば、あの人はパンダが好きって言っていたなーというのを思い出して、パンダにフェルトのぽんぽんがついているカードを渡したことがあります。それからこのライダースジャケットのカード(下写真)はスーツ版もあるんですけど、毎日スーツを着て仕事をされている方に渡したことも。その人の好きなものや象徴するようなモチーフ、ぴったりのメッセージのカードを見つけたときに、これだ!って思って買ったりします」
今日持ってきてくださったカード、添えられているフレーズが面白いものが多いですね。
「言われてみればそうですね。ちょっとシャレが効いていたり、一見するとわからないけど、よく見るとメッセージの意味がじわじわ伝わったりするものが好きかもしれません。直接言うのが照れくさいような言葉を、カードに代弁してもらうときもあります。受け取った方はそのシャレに気づかないかもしれないのですが、そこに自分の本心を忍ばせるっていうのもまた渡す側の楽しみだなぁって」
右から“age well=素敵に年を重ねてね” “fashionably late=わざと遅れたのよ”など、メッセージも様々。
渡すばかりじゃなくてもらうことも多いホランさん。
「こんな素敵な字を書くのね!ってご本人とのギャップに驚いたり、人柄が垣間見えたりするのが面白くて、もらうのもうれしいです。だからこそ、自分が買うときにもあげる人を想像してワクワクします。渡す楽しさ、もらったときのうれしさなど、自分だけの喜びじゃないのがメッセージカードの魅力ですね」
つい買ってしまうのは猫のモチーフ。それを知る人からも猫のカードをもらうことが多いそう。
ホラン千秋さん
『Nスタ』をはじめ、数々のバラエティ・報道番組に出演。多忙な日々を送る中、誰かの顔を思い浮かべながらメッセージカードを書いている時間が至福のひとときなのだとか。
調査報告
「好きなものの話をするのは楽しいです!」と見せてくださった私物のメッセージカードは、普段TVでお見かけするホランさんの凜とした印象とは少し違って、意味がわかるとニヤッとしてしまうユーモアのあるカードも多くて、そのギャップが自然に伝わるのもまたカードのいいところですね。
偏愛調査員
オモムロニ。
雑貨コーディネーター。ユニークでグッドデザインな日用品や手みやげのセレクトが得意。偏愛ジャンルは、プロ野球、ハロプロ、猫。著書に『DAILYGIFTBOOK気持ちが伝わる贈りものアイデア』(文藝春秋)がある。Instagram:@omomuroni
連載
偏愛レボリューション
偏愛は毎日をちょっと楽しくする小さな“革命”! どんなにマニアックだとか、ファン歴なんて関係ないのです。いつの間にか夢中に……あぁ、“好き”があるってしあわせ。そんな偏愛ビトをレポートします。
連載目次はこちら
※掲載内容は発行時点の情報です。
[LaLa Begin2021-2022年 12-1月号の記事を再構成]写真/押尾健太郎 スタイリング/瀬上裕香 ヘアメイク/畑江千穂 インタビュー・文/オモムロニ