ボーイな女のデニム&Tシャツバイブル
LaLa Beginが貫く【Tシャツ&デニム】スタイルって? ボーイな女の歴史を振り返ります!
これまで誌面に登場したデニムとTシャツを振り返るとそれは
LaLa Beginの“ボーイな女”スタイル確立の歴史でした
SPEAKER
スタイリスト 新田さん
撮影現場を関西弁で沸かせる盛り上げ隊長。企画にハマるTシャツ&デニムを地球の裏まで捜索する情熱たるや。
ライター 間中さん
ララビギンが赤ちゃんの頃から伴走してきたオバライター。年中、吉田栄作ばりのTシャツ&デニムスタイル。
編集 スズキ
読者の皆さんに喜ばれるものを届けたい! その一心で駆け抜けてきた二代目愛され編集長。Tシャツ&デニム命。
新田 スタジオの外はサウナだったね。私にはこっちのTシャツ特集号も感慨深いなあ。
スズキ 2014年の創刊号から振り返ってみると、「ジェンダーレス」と「つくりのいいものが要になってるよね、ララビギンのTシャツ&デニム特集って。
間中 特にジェンダーレスの提案はチャレンジだったよね。ねえ、このケーキ食べていい?
新田 どうぞ〜。Tシャツ特集でメンズのSサイズを着る提案をしたときは、掲載アイテムをりるのもひと苦労。女性誌でメンズアイテムを紹介するのはあまり前例がなかったし、ジャトサイズ推しだった当時のレディスのトレンドにも逆行してた。
スズキ デニムも美脚見えするテーパードシルエットが主流だったものね。それでもめげずに、2016年にはお尻にゆとりのあるボーイフレンドデニムを提案した。
「ボーイフレンドデニム」ってワード、今ではあんまり言わないよね(もはやメンズライクって市民権を得たよね!)
2016 Spring 創刊3年目にボーイフレンドデニムってかっこいいよねと力説。女らしいぴたぴたデニム全盛期に、少年風の無垢なお尻で殴り込みをかけました。
新田 当時はメンズライクなデニムのことをそう呼んでたよね。
スズキ 現オブラダのクリエイティブディレクター染谷真太郎さんが、こうしたデニムはパールやヒールを合わせると楽しいよって後押ししてくれたのもうれしかった。
新田 このテイストミックスのマインドは今も受け継がれてるよね。
スズキ 働いているからテロッとしたワンピースとか、ママだからお母さんぽいチュニックはなく、自分が好きな服、心地いい服を着ようよ! そう伝えたくて試行錯誤していた時期もある。
間中 女は女らしくあるべきという呪いを解きたかったんだよね。このお煎餅もいただきまーす。
スズキ そう考えるとTシャツとデニムってボーイな女マインドの根っこを担っているアイムなのかも。2018年にはアナトミカの人気デニムをお尻ではき比べる特集が支持されたり。ろ姿はセンスが見えるポイントだから、素敵だとつい目で追っちゃう。
デニムの人気モデルはき比べをはじめ徹底比較ページも人気でした!
2018年10-11月号 後ろ姿がきれいに見えると評判の、アナトミカのデニムをはき比べ。以後このマリリンは爆発的人気に。ララビギンがブームの火付け役だった!?
新田 お尻のゆとりに加えて、キュッとしたウエストとストレートシルエットも、ララビギンらしいデニムの三原則だよね。スタイリングもこの頃からボーイ度が加速していった気がする。
間中 デニムもつくりのいいものにこだわって紹介するようになっていった。シオタの特集もそう。
つくりのいいカジュアルの名品に投資して大人こそ“カジュアルアップ”したら素敵
2022年 10-11月号 つくりのいいものにはワケがあり、知るほどに愛着が湧く。それを伝えるべくものづくりの鬼、シオタにフィーチャー。外は35℃超えの猛暑!
スズキ 上質なカジュアルアイテムを着るのは大人の贅沢。そんな“カジュアルアップ”こそ素敵という、ディレクター荒澤正和さんの言葉には大いに共感したなあ。
新田 ボーイな女のTシャツ三原則が固まってきたのも2018年じゃない? それがヤエカを好例にワイド・厚手・袖長めのTシャツをおすすめした特集。こうしたTシャツってつくりのよさを突き詰めていくと、メンズで長く支持される老舗ブランドのアイテムに辿り着くことが多かったな。
“ボーイなTシャツ”はこのときはじめて定義しました
2018年 6-7月号 女っぽいぴたぴたTシャツのトレンドに反旗を翻した、ブカッと着られる白Tシャツ特集。ボーイな女のTシャツ選びに革命をもたらしました。
間中 値段の高い安いではなく、つくりのいいものってオーラがあるよね。このチョコもおいしい!
新田 なぜこの色なのか、なぜここにステッチが入っているかというこだわりこそ、オーラの正体。そうしたブランドのこだわりを知った上で服を着ると全然違うもの。
スズキ 純粋に楽しいし、愛着も生まれるよね。
間中 服もおやつもつい見た目がかわいいもの、流行アイテムにも釣られちゃうけど。モグモグ……。
スズキ デニムとTシャツって、自分に合うものが見つかれば、年齢を重ねたり、トレンドが変わったりしても、怖いものはないと思わない? 自信を持っておしゃれできる気がする。
間中 それでシルバーヘアのモデルを起用したこともあったよね。
「年齢や流行に左右されない」ララビギンが主張してきたスタイルってデニムとTシャツに詰まってる
2023年 10-11月号 年齢を重ねてもデニムと楽しくおつきあいしたい。そんなララビギン読者の未来を、シルバーヘアのモデルに重ねて。目指すはココです!
スズキ 50代60代になってもデニムにオイルドジャケット、革靴姿っていいなあと。好きな格好を貫いちゃおうよって言いたくて。
新田 軽く10年は付き合える相棒に出合える。ララビギンはそのきっかけになる雑誌だよね。
スズキ ただし、Tシャツもデニムも不易流行。変わらないものの中に新しさを少しずつ取り入れて更新していくことは大事だよね。
間中 アラフィフとしては、体型のアラを隠せるTシャツがあると助かるなあ。ここ最近は10月までTイチで過ごせる日も増えてるし。
新田 顔に近くて視線が集まりやすいTシャツは、デニム以上にアップデートが必要かもね。
これだけ暑い日が増えてくると改めてTシャツの選び方とコーデを見直したい!
2023年 6-7月号 春と秋は何処へ? 暑い時期がやたらと長くなった昨今、Tシャツは主力アイテムに。それだけに定期的に見直して鮮度にはこだわりたいもの。
スズキ お悩みを解決しておしゃれにもなれる、そんなハッピーアイテムはこの号も豊作だよね。
間中 よーし、Tシャツ&デニムを更新して永遠のボーイな女を目指すぞ! ところであのクッキーも開けていい?
新田・スズキ ていうか食べすぎです!(笑)
ユニバーサルオーバーオールの2パックTシャツ3960円(ロングス) レッドカード トーキョーのデニム2万5300円(ゲストリスト) コンバースの靴9350円(コンバースインフォメーションセンター) シーのベルト2万5300円(エスストア) タイメックスの時計1万7050円(ウエニ貿易) ゴールディのイヤリング3080円、同リング1980円(以上ゴールディ) ラピエサージュのビーズチョーカー各7700円(以上ノンブルアンペール吉祥寺パークストア)
連載
ボーイな女のデニム&Tシャツバイブル
「センスがなくても幸せならいい。皆好きな服を着るべきだもの。」は、102歳で亡くなった世界最高齢のスタイル・アイコン、アイリス・アプフェルの言葉。自分が心地よく、ご機嫌になれるのが、いちばん。気取らないデニム&Tシャツは、まさにそんな服。ボーイな女の必須アイテムでもあります。本特集で、たくさんの“好き”との出会いがありますように。ボーイな女、FOREVER!
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※掲載内容は発行時点の情報です。
[LaLa Begin 2024年 SUMMERの記事を再構成]photo : Kazumasa Takeuchi, Saori Fushimi text : Mikiko Manaka, Aki Maruyama, Miho Oashi, LaLa Begin styling : Aki Nitta hair & make-up : Yuri Arai model : Julie Hachiya