なんでもない日のインテリア
【インテリアスタイリストの収納ワザ】木工道具もアイデア次第でおしゃれなインテリアに⁉
インテリアスタイリスト・中野真季が、毎回ひとつずつ、使っているものやこれから使ってみたいものについてお話しします。
中野真季
インテリア会社勤務を経て、現在は暮らしにまつわるアイテムのスタイリストとして活躍。展示会場のスタイリング、インスタレーションを手掛けることも。@ikamtany
こんにちは。スタイリストの中野真季です。第5話では工夫次第で幾通りもの使い方ができるFクランプ、ハタガネをご紹介します。今までご紹介してきたそれぞれとは違ったタイプのもので少し発想を変えるだけで使い幅が広がるという点に焦点を当ててお話ししたいと思います。
ところで、こちらの名前を聞いてもいまいちピンとこないですし、わかりづらいですよね。ホームセンターなどを見渡すと必ず置いている、板材など木材同士を接着剤で繋ぎ合わせたり、物を固定させたりする時に使用する木工道具のことです。家具作家の友人はこれらを駆使しながら家具を作り上げていきます。
その製作現場を見学させてもらっていたある日、これって意外と実生活でも使えるんだよねと話していて、確かに!とうなずきました。たとえば、柱などに固定させると簡易的な物干し用のバーになりますし、棚板などに固定すればバッグなどを引っ掛けるフックにもなり得ます。
KAKURI
角利産業の真鍮ハタガネ
1060円※編集部調べ(角利産業)取り付け場所・吊り下げる物によっては、製品の変形や落下の恐れがあるのでご注意ください。
もちろん他のものでも代用可能なものはいくらでもありますが、個人的には固定力が全く違うんじゃないかなと思います。強固に固定できるから耐荷重もアップし、ぐらついて落ちることもありません。見た目はかなり武骨な印象なのですが、タフに活躍してくれるのが良いですし、そんな見た目もアトリエ感があって良いなぁと思います。
調べてみるといろんなサイズがありました。華奢なものですとその原理を生かしてフラワーベースにしたり(スタンドを作って試験管などを入れるようです。すごいアイデア!)、コーヒードリップ用のスタンドにしたりと様々です。サイズダウンするだけでもっと身近な道具になるのは目から鱗でした。
一方向の使い方だけではなく、想像を膨らませるだけで便利アイテムになる道具って、じつはたくさんあふれているものですね。
※掲載内容は発行時点の情報です。
[LaLa Begin 2024年 4-5月号の記事を再構成]illustration : Yoshifumi Takeda