ブランド研究【CONVERSE】
【コンバース】永遠のスタンダード、オールスター。定番の黒ハイカットを徹底比較!
バスケ靴からファッションへと進化した無二のシューズ
「オールスター」という名前で、スニーカー史上最も長く履き続けられている名作が誕生したのは、1917年のこと。
コンバースがもともと作っていたラバーシューズの販売が冬季に集中するため、通年販売可能な商品としてバスケットボールをプレーするときに履くシューズを開発したのが始まりです。
コンバースのスタンダードアイテム「キャンバス オールスター HI」
コンバースでは学生スポーツであるバスケットボールのシューズがアメリカの大学別に数種類ありました。
その中のひとつに“オールスター”という名のモデルがあり、以降このモデルがコンバースを代表するバスケットボールシューズとして集約されていくことになります。
チームスポーツの競技用として生まれ、70年代には、各チームのユニフォームに合わせて、カラーバリエーションが広がりました。
6380円
基本製法はゴム底を約100度の熱と圧力でアッパーとソールを接着していくバルカナイズド製法で変わらないものの、時代を経るごとに色、柄、素材にバリエーションが生まれ、ディテールも変化遂げています。
最近では機能性をアップデートしたモデルが登場したりと、更なる発展を続けています。
ローカットを意味するモデル“OX”は大学名に由来してた!?
6380円
ハイカットと人気を二分するローカット。ただし、「ロー」とは呼ばず「OX」という名前がついています。「OX」はオックスフォードの略で、その昔オックスフォード大学の学生が短靴にカスタマイズして、紐を通して履いたシューズに由来していると言われています。
似た者同士の“黒”兄弟だけどそれぞれ個性あり!
右/6380円 左/7700円
突然ですが、写真のオールスター HIの見分けがつきます? どちらもブラックのキャンバス オールスターですが、右が慣れ親しんだベーシックなオールスターで、左がヴィンテージテイストを追求したモデル。微差ですが素材感やディテールに違いがあって、印象も異なります。下にも紹介していますが、じつは黒のハイカットだけでも種類豊富で選ぶ楽しみも!
アンクルパッチ
左の「U.S.ORIGINATOR」には、内側にあるオールスターロゴの上に、よく見るとちょこんと尖った三角のノッチがついています。
ヒールラベル
かかとのラベルデザインは瓜二つですが、USカラーズのラベルをよく見るとロゴの下に「U.S.ORIGINATOR」の印字が入っています。
アッパー
パキッとした黒さが際立つ定番型と、洗い加工を施したキャンバス地で履き込まれた風合いを表現したUSカラーズ。どちらが好み?
靴紐&アイレット
定番型はポリエステル素材のシューレースで、USカラーズはコットン製。ハトメもマットな質感と光沢のある感じで違いがあります。
インソール
定番モデルの薄めのインソールに対し、USカラーズはクッション性に優れたウレタンソールを用いています。履き心地を比べてみて。
他にもこんな黒ハイカットがスタンバイ
左:7150円 中:1万6500円 右:1万3200円
左/想像以上に軽いオールスター
発泡剤を射出して成型するインジェクションE.V.A.製のアウトソールを載せた、オールスター史上最軽量モデル。定番オールスターの約半分の重さで、足取りも軽やか。
中/水濡れも平気なオールスター
履き心地を向上した「オールスター 100」モデルにゴアテックスのファブリックスを搭載。アッパーにも撥水加工を施しているので、足元の雨対策は万全!
右/シャープで端正なオールスター
生成りのテープやコットンシューレースを使い、クラシックな雰囲気を再現した日本製モデル。1980年代のラストを用いて、シャープなルックスを形づくっています。
連載
ブランド研究【CONVERSE】
初めて履いたスニーカーがコンバースのオールスターだったという人も多いのでは? どんなスタイルにも合いやすい普遍的な定番モデルとして世界中の人々から愛されています。1917年に世界初のバスケットボール専用シューズとして誕生した名作の本質を紐解きます。
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※掲載内容は発行時点の情報です。
[LaLa Begin 2022年 2-3月号の記事を再構成]写真/武蔵俊介 構成・文/名知正登