掘れば掘るほど魅力的!ヴィンテージ北欧食器の世界
掘るほど面白い「北欧食器」
ヴィンテージの魅力をプロに学び、審美眼を養うことを目的とした本コラム企画。二つ目は、自然で飾らない佇まいが人気の〝北欧食器〟をピックアップ。
教えてくれたのは
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ヴィン腕講師
haluta tokyo 店主 所 直弘さん
─北欧雑貨の品揃えは?
所 北欧ヴィンテージ家具を中心に、北欧雑貨も500種ほど。
─ビギナーにおすすめの商品を教えてください
所 フィンランドのアラビア社が出している「ルスカ」シリーズ(1)でしょうか。オーブンや食洗機、電子レンジもOKのタフさが魅力です。価格も1万円未満とリーズナブルなので、普段使いにもってこい。アラビア社はイッタラグループの傘下に入ったため、このデザインが手に入るのはヴィンテージだけ。しかも同じアイテムを揃えやすいので、家族やパートナー分も確保できると思います。
上からエッグスタンド、カップ&ソーサー、プレート上下。以上すべて参考商品。
─アラビア社というと、プリントものも人気ですよね?
所 プリントもおすすめですが、セットでは見つけにくいことも。たとえば、カップ&ソーサー(2)であれば、気に入ったデザインで1脚ずつ揃えてもよさそうです。柄物だと、スウェーデンの名門陶磁器ブランド、グスタフスベリの「ベルサ」シリーズもおすすめ(3)。1960〜74年の間に製造されたもので、ミッドセンチュリーを代表する巨匠スティグ・リンドベリがデザインを手がけています。
1940〜60年代に製造された、アラビア社のカップ&ソーサー。ルスカと同じ、ウラ・プロコッペによるデザイン。参考商品。
ベルサのプレートは葉脈に注目。葉の輪郭まで伸びていたり、はみ出しているのがヴィンテージの証。参考商品。
─刻印の見方はありますか?
所 アラビア社(4)だと、1940〜71年くらいまでにつくられたものは、王冠のようなロゴが小さめ。ベルサ(5)は、ロゴにも葉っぱがあるのがポイントです。
─マニアックなアイテムは?
所 デンマークの彫刻家 イェンス・クイストゴーが手掛けた「レリーフ」シリーズ(6)はいかがでしょう。葉っぱのような凹凸が特徴です。これは調味料入れで、変わり種があるのも北欧食器の魅力。
デザイナーのイェンス・クイストゴーが、美しい北欧の森を表現した「レリーフ」シリーズの調味料入れ。参考商品。
─購入する際のポイントは?
所 まずは好きなデザインで選んでみてください。家族構成や用途に合わせて、お客様にフィットするものを提案できるので、お気軽にスタッフまでご相談ください!
TOOLS & INTERIOR 100
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モノをこよなく愛するこだわり派の読者に向けて提案してきたLaLa Beginが、これまで取材してきた日常雑貨や道具、インテリアのなかから、さらに名品と呼べるものを厳選。 モノづくりが魅力的な日本メイドの調理器具、食卓に表情をもたらす世界のテーブルウェア、老舗の家具から気鋭の小物まで、毎日、そして長く使える暮らしの相棒を深掘り。センスがいい暮らしを叶えるモノ選びのポイントとともにお届けします。
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