Begin Market(ビギンマーケット) COLUMN ARTICLES 和洋中万能な日本の伝統焼き物【4選】

2024.12.16

和洋中万能な日本の伝統焼き物【4選】

和洋中万能な日本の伝統焼き物

毎日食卓に並べる器を考えたとき、じつは大活躍するのが、日本の焼き物。
用の美を備えた身近な器たちは、和洋中をも美しく飾り、使い勝手も十二分。
まずは人気の焼き物からトライしてみては。

出西窯のコーヒー碗&皿と7寸平皿

器が替われば、見た目や味だけではない変化を実感するはず。たとえば出西焼の器は「無銘の実用陶器」の理念で、使いやすさにこだわられているから日々の食卓に活躍します。リーチ型と呼ばれるコーヒー碗は、英国の陶芸家バーナード・リーチに「唇をあててよろこびがあるか」と作り方の指導を受けたのだそう。こんなカップとお皿で朝食なんて、素敵。

出西焼【しゅっさいやき】島根県出雲市で、1947年に5人の若者が開窯。民藝運動の推進者たちの指導を受け、独自の作風を確立した。深みのある青の器が、出西ブルーと呼ばれ人気を博している。

ハサミポーセリンのボウル14・5㎝

波佐見焼の特徴は、型にはまった技法がなく時代に合った器を柔軟に作れる、モダンな焼き物だということ。
こちらのハサミポーセリンも、老舗商社・西海陶器と、デザイナー篠本拓宏氏が手掛ける革命的なテーブルウェアブランドです。
重箱のようにスタッキングできるうえ、電子レンジ、食洗器もOK。
なんて使う人思いな器!

波佐見焼【はさみやき】長崎県波佐見町で開窯して以来、400年以上の歴史を持つ。特徴的なのは各工程を分業で生産しており、高品質ながら量産が可能なこと。様々なデザインの食器を揃えている。

ノウェムの九谷焼

石川県の九谷焼といえば、九谷五彩とよばれる色鮮やかな絵付けが身上。
でもこのノウェムの器は、その絵付けをあえて施さず、縁錆のみという引き算のデザインで形の美しさを際立たせたところが画期的。
ミニマルな表情はまるで洋食器のようです。
だからこそ、洋風にシフトしたライフスタイルを送る私たちの日々に、すっとなじんでくれるんです。

九谷焼【くたにやき】石川県南部で生産される陶磁器で、日本が誇る伝統工芸品。江戸時代初期に窯が築かれた地が九谷村だったため九谷焼と称されたそう。和絵具で描かれる、細やかな上絵付け(絵柄や装飾)が特徴。

丹窓窯のスリップウェア豆皿 

特徴的な文様は、化粧土で器の表面を装飾する「スリップウェア」と呼ばれるもの。
イギリス伝統の技法で、手仕事でのびのびと描かれる芸術的な文様は、素朴でありながら力強さも併せ持ちます。
かわいらしいサイズの豆皿なら、取り皿としても、おやつのお供にもぴったり。
丹波焼ならではのぽってりとした温かみと、飾りたくなる愛らしさが魅力です。

丹波焼【たんばやき】日本六古窯のひとつ。「丹波立杭焼(たんばたちくいやき)」とも。開窯期は平安時代末期といわれ、およそ850年受け継がれてきた歴史ある焼き物。自然で素朴な味わいが特徴であり、味でもある。

※掲載内容は発行時点の情報です。

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