タータンチェックはどれも同じじゃありません。代表4柄を知って好きなマフラーを選ぼう
チェック柄を知ってマフラーを選ぼう
ダンディな紳士のマフラーからアイドルのスカートまで、すべて「チェック柄」ってひとくくりにしてません? よく考えてみたら知らない、チェック柄のアレコレ。ここでひとつ勉強しておきましょう!
【POINT1】よく見るあの柄は、「タータンチェック」?
チェック柄とは、日本語で言うところの「碁盤縞」。柄が大きいと若々しくスポーティーな印象に、細かいと落ち着いた雰囲気になると言われます。
とくに細い縞で構成されるものは“タータンチェック”と呼ばれますが、じつはスコットランド・タータン登記所に登録された柄に対しての総称なのです。
つまり色やパターンは異なっても、スコットランド・タータン登記所が認めた柄はすべて“タータンチェック”というワケ。知ってました?
【POINT2】タータンチェックにも種類があるんです
この“タータン”は、その目的や用途によって種類があります。軍隊で使用されるものなら“ミリタリー・タータン”、王室が用いてきたものは“ロイヤル・タータン”といった具合。そして日本でいう家紋、とよく例えられるのが“クラン・タータン?です。
歴史をさかのぼって16世紀頃、スコットランドのハイランド地方には“クラン(氏族)”と呼ばれる小さな共同体がありました。
\WHAT’S HIGHLAND?/
スコットランドのハイランド地方
各クラン固有のオリジナルの柄たちが“クラン・タータン”。家族に受け継がれてゆく、代々のタータンがあるというわけです。と言っても、ひとつのクランにひとつの柄、というような規制はなかった模様。
タータンチェックの代表4柄
ブラックウォッチ(由来:ミリタリー)
軍隊で使用されるタータンは、アーミー・タータン、ガヴァメント・タータンとも呼ばれます。なかでも最も有名なのがこちら。
由来はハイランド地方の歩兵隊で、彼らが黒っぽい色の制服で警護を行っていたことから、ブラックウォッチ=「黒い見張り番」、というニックネームがつき、そのまま柄の名前になったと言われています。
HIGHLANDS TWEEDS
ハイランド ツイードのニットピンショール
柔らかで厚手のウール素材を使用した大判ショール。両サイドがフリンジで仕上げられています。ブローチのようなキルトピンつきで、ケープのように羽織っても。W90×H140cm。6800円(ビームス ボーイ 原宿)
ブラックスチュアート(由来:ロイヤル)
王室が用いてきたタータン。赤地のものはロイヤルスチュアートと呼ばれ、英国のエリザベス女王が愛用する柄としても有名です。
いっぽう黒地をベースにしたこちらは、1830年頃にイギリスの王家であるスチュアート家のためにデザインされたもの。より色を際立たせるため、ロイヤルスチュアートの色構成の中で赤と黒を置き換えています。
TRADITIONAL WEATHERWEAR
トラディショナル ウェザーウェアのブランケットマフラー
ブランド定番の英国製ブランケットマフラー。カシミアとウールを混紡した上質な素材を採用し、大判でもふわりと軽量です。W72×H178cm。2万4500円(トラディショナル ウェザーウェア GINZA SIX店)
ドレスゴードン(由来:クラン)
スコットランドの低地地方に起源を持つゴードン家は、アダム・ゴードン準男爵の子孫。ゴードン家のタータンのなかでもこちらの“ドレスゴードン”と呼ばれる柄は、ディナーの正装用として使われる格式高いもの。
白地にネイビーとグリーンの幅広な格子、イエローの細いラインを配した、清涼感のあるデザインです。
TWEEDMILL
ツイードミルのマフラー
イギリスのウェールズ発祥のブランドで、今も現地で生産を続けています。毛玉のできにくい新毛のみを使用した贅沢なつくり。保温性や防寒性に優れています。W48×H183cm。6000円(ツイードミル公式ストア)
マクラウド オブ ルイス(由来:クラン)
マクラウド家の祖先はノルウェー人。14世紀にはスコットランド西海岸のルイ・ハリー島、およびスカイ島の一部も領地にしていました。
その一族のタータンでよく知られているのが、ヴィヴィッドな黄色地に黒と赤のコントラストが鮮やかなこちら。マクラウド家の紋章でもある太陽からデザインされたそうで、躍動感のあるタータンです。
JOHNSTONS
ジョンストンズの大判ストール
ジョンストンズ定番の大判ストール。カシミア100%の上質で滑らかな肌触りは、気持ちがよく、贅沢な気分が味わえます。W70cm×H190cm。6万2000円(ジョン スメドレー銀座店)
※掲載内容は発行時点の情報です。
[LaLa Begin2019年12-2020年1月号の記事を再構成]写真/若林武志 武蔵俊介 伏見早織 文/丸山亜紀 小林万桜 スタイリング/長坂磨莉 ヘアメイク/フジワラミホコ(LUCK HAIR) モデル/瀬戸かほ