デニムの豆知識も押さえる
デニムの本領を知っている。
①デニム、ジーンズGパンの語源
デニムという素材名は、南フランスにあるニーム産のサージ生地を意味する「セルジュ ドゥ ニーム」が語源といわれています。ジーンズは、イタリアのジェノヴァ港から輸出される生地「ジーン ファスティアン」で作られたパンツを指す言葉で、初めて公に使ったのはあのラングラーでした。Gパンは和製英語で「GIパンツ」の略称など諸説あります。
②リーバイス®初の女性デニムはモンロー愛用モデル
デニムの元祖、リーバイス®が初めてレディス専用のジーンズとして、名作501®の女性版「701」発売したのは、1930年代のこと。後にマリリン・モンローが愛用したことで注目を浴び、一躍世界で人気に!
③オンスは生地の厚さを示す単位ではない!?
デニムの話で頻繁に挙がるオンス(oz)という単位。これは重さを表していて、1オンスは28.3g。生地の場合は、1平方ヤード=約90×90cmあたりの重量が示されています。ある程度は厚さとも比例するため勘違いされがちですが、正しくは重さのこと! 最近のレディスの主流は12オンス前後なので、購入の際はこれを基準に比べてみて。
④
「もしできることなら私がブルージーンズを発明したかった」
────イヴ・サンローラン
“モードの帝王”と称された天才デザイナーも大のデニム好きでした。1969年、ほかのブランドに先駆けてデニム地をハイファッションに採用。2002年の引退の際には、こんな言葉まで残しているんです。
⑤デニムはなぜ青い?
これには諸説があり、明確な理由はわかっていません。ですが、デニムはワークウェアを発祥とするアイテムなので、「汚れが目立ちにくい色として採用された」というのが有力な説。昔からまことしやかにささやかれる「インディゴ染料の独特の匂いが、虫除けやガラガラヘビ避けに効果がある」といった噂は、迷信とするのが現在の見解なんだとか。
⑥デニムを定義づける3つの条件とは?
1. 前に2つ+1つ、お尻に2つの合計5つのポケットがある
2. インディゴブルーのデニム生地を使用している
3. 各ポケットがリベットで補強されている
最近は様々なデザインのものが存在しているから、デニムを定義づけるのは正直困難! でもじつは、上の3つが基本条件なんです。すべてのデニムはこれをベースにしてデザインが足し引きされたものといっても過言ではありません。
⑦日本に「デニムバレー」と呼ばれる町がある
現在、ジーンズの世界的な産地として名高い日本の岡山県。なかでも倉敷市児島地区は、IT企業の一大拠点・米国のシリコンバレーになぞらえ、「デニムバレー」と呼ばれることも。地元ジーンズメーカーのショップが連なる「ジーンズストリート」という通りもあるんです。
⑧デニムは大国アメリカの申し子
西部開拓時代の最中である1872年、ハードな着用にも屈しない作業用パンツとして発明されたジーンズ。その丈夫さが評判となり、鉱夫や鉄道員などの肉体労働者たちに大ヒット! その後も大国を築き上げた多くのワーカーに愛用され、技術発達や時代のニーズとともに進化を繰り返してきました。いわばデニムはアメリカの歴史そのものです。
⑨デニムは不良の証し!?
1950年代にジェームス・ディーンやエルビス・プレスリーのデニム姿が若者から支持されるようになると、デニムが「不良の服」だと、ブルージーンズの着用を禁止する学校も出てきました。一方ホワイトジーンズは「不良っぽくない」とアイビーリーガーを中心にヒットしました。
連載
BASIC RULES
LaLa Beginが定義する「服好き」、あるいは「服好き」予備軍さんへ、おしゃれの心得をご紹介します。色使いやコーディネート、メンテナンス方法から知っておきたい蘊蓄まで。おしゃれバイブルとして参考にしてみて!
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※掲載内容は発行時点の情報です。
[BEST PANTS STYLE 100 Autumn-Winterの記事を再構成]