革靴は底がいちばん大事
履き心地がわかるソールの基本
革靴には基本、レザーとラバーのソールが使われます。
\レザーソール/
古くからのスタンダードは、革でできたレザーソール。革靴らしい高級感があり、通気性に優れています。
\ラバーソール/
近年勢いを増すラバーソールはゴム製で、滑りにくいグリップや耐摩耗性が魅力。雰囲気はややカジュアル寄りです。
たとえば晴天ならレザー、雨天ならラバー。カツカツ颯爽とした足音で歩けるレザー、足元を気にしない安心感ならラバー、といった選び方もできるかもしれませんね。
メーカーが生んだ名ラバー
\ダイナイトソール/
雨の多い英国生まれ、ダイナイトソールはハルボロ・ラバー社のドレス向けソール。雨の都市でも滑りにくく、品を損なわない雰囲気に定評がある。
\ビブラムソール/
ビブラムソールはイタリア・ビブラム社。細かいスパイクの利いた表情どおり、登山靴、ブーツのソールとしておなじみ。抜群のグリップ力と丈夫さと、黄色のロゴが信頼の目印。
作りのよさがわかる底付け製法
革靴はソールの底付けの製法によって、いろんな特徴が出てきます。比較するとわかりやすいのが下の二つ製法。
\グッドイヤーウェルト製法/
グッドイヤーは甲革と中底をすくい縫いし、中物を詰めて甲革と表底を縫って完成。
\マッケイ製法/
マッケイは甲革、中底、表底を一緒に通し縫いします。
グッドイヤーは履くほどに足になじむ、重厚な本格派。マッケイは比較的簡素ですが、軽くて返りがよく、スマートな雰囲気に。前者は英国靴、後者はイタリア靴によく見られる製法です
\ノルヴェイジャン製法/
ノルウェー生まれの防水性の高いグッドイヤーに似た製法です。コバにL字状のウェルトを重ね、水平方向に中底とすくい縫い、垂直に甲革と表底を出し縫いしているものが多い。登山ブーツなどが代表例。
\モカシン製法/
1 枚の甲革を底部から包み込むように袋状にし、蓋をかぶせるように別の甲革を縫い合わせます。そして袋状の甲革と表底を出し縫いする製法。米国先住民が履いていた靴がルーツ。今日ではミネトンカが有名。
\セメント製法/
甲革と表底を接着剤で貼り合わせ、加圧密着させる製法。縫い糸を使わずに機械で量産できるため、価格はリーズナブル。軽くて屈曲性と防水性に優れるが、ソール交換が割高になり、長年履くには向いていません。
連載
BASIC RULES
LaLa Beginが定義する「服好き」、あるいは「服好き」予備軍さんへ、おしゃれの心得をご紹介します。色使いやコーディネート、メンテナンス方法から知っておきたい蘊蓄まで。おしゃれバイブルとして参考にしてみて!
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※掲載内容は発行時点の情報です。
[BASIC 100 RULES Autumn-Winterの記事を再構成]