Begin Market(ビギンマーケット) COLUMN BASIC RULES スウェットはディテールを見て選ぶ

2023.10.26

スウェットはディテールを見て選ぶ

袖や裏地、素材に注目しよう

袖付け

肩回りの自由度を大きく左右するのが、スウェットの袖付け方式。

30~40年代から存在するものの、今なお最もポピュラーなのが“セットイン”。40~50年代から存在するとされ、最も腕の自由度が高いのが“フリーダム”。50~60年代から登場し、快適な着用感で現在でも人気が高いのが“ラグラン”。

ちなみにフリーダムスリーブのスウェットは作るのに最も手間暇がかかるため、現代ではほとんど見られなくなったのだそう。

1/3:セットイン 2/3:フリーダム 3/3:ラグラン

袖のリブ

ここではとくに通から評価の高い袖のリブを解説。

まず一般的に“長めのリブ”は古きよきスウェットの代表的意匠で、ここに注目する服好きも多数。袖の内側が“V字”にカッティングされたリブも、スウェット黎明期特有のディテールで、フィット感を高めるために考えられたといわれています。“輪編みのリブ”は、ぐるりとまったく接ぎ目がなく、肌触りと耐久性に優れるのが魅力。

1/3:長めのリブ 2/3:V字カッティング 3/3:輪編みのリブ

同じように見えて、じつはビミョ~な違いがあるんですね。

裏地

スウェットの裏地はおおむねこの2種のどちらか。

“ループ=輪っか状”に編み上げられている裏地は、吸湿性と適度な保湿性、ふっくらやわらか~い肌触りが特徴。対する“起毛”のフリース地は、抜群の保温性が魅力です。

ループ

起毛

コットン生地がかつてウールジャージーの代用素材だったため、見た目だけでも高価なウールに近づけるべく考案された、という説も。

素材

現在スウェットに使われる素材の2大派閥が“コットン100%生地”と、“コットン×ポリエステルの混紡生地”。前者はやっぱり肌触りがソフトで、洗濯を繰り返すうちに体になじんでくれるのがウリ。一方後者は軽く、シワに強く型崩れもしにくいため、ヘビロテしたい人にはうってつけです。

見た目だけで判別するのは難しいので、表示を要チェック。特徴が異なることを覚えておきましょう。

 

 

汗止めや伸縮性を高めるためにつけられたV字リブは、“ガゼット”と呼ばれます。写真は前後両面に備えられた通称“両V”。

※掲載内容は発行時点の情報です。

[BASIC 100 RULES Autumn-Winterの記事を再構成]

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