偏愛レボリューション
【資格ハンター】薬剤師からナマハゲ伝道師まで⁉ きっかけや勉強のコツを聞きました!
[LaLa Begin 2023年 2-3月号の記事を再構成]
偏愛レボリューション~Vol.17「資格ハンター」ばーのさん
一年の始まり、何か新しいことを始めたいなと思ってるララビギン読者にぜひご紹介したい今回の偏愛ビト。普段は会社員として営業の仕事の傍ら、趣味で色々な資格を取り続けている女性、ばーのさんです。
難易度の高い国家資格から、何それ?とツッコミたくなるおもしろ系まで、現在約30個の資格を持っているばーのさんに、愛が加速するきっかけや、どんな風に勉強のモチベーションを保っているかなど、お話伺いました。
薬剤師からナマハゲまで
ばーのさん、現在お持ちの資格一覧を見せていただいたんですが、バリエーションが凄いですね。薬剤師とか秘書検定とかITパスポートのようなお仕事にバリバリ生かせそうな資格から、城郭検定、パンシェルジュ、温泉ソムリエに、忍者検定、それからこのナマハゲ伝導士って!?
「ですよね(笑)。インパクトが強すぎて最近こればっかり聞かれるんですけど、秋田出身なので郷土愛が感じられる資格を取りたくて」
ナマハゲの魅力を全国に伝えるための資格で、実技講習?と思いきや、まさかの座学。このmyナマハゲセットでたまに友人主催のイベントなどに。
ナマハゲ伝導士のはなしをもっと深掘りしたいところですが、そもそも資格をたくさん取るようになったきっかけは何だったんですか?
「一番最初に取ったのは薬剤師です。薬学部に通って国家試験を受けて。その後就職して数年経って自分のキャリアアップとかを考えるようになった時、ずっと営業職だったので、自分には目に見える武器が無いなぁと思って。目に見えるものって考えたら、資格かなって。それで最初のうちはカラーコーディネーターとかWEBデザイン技能検定とか、仕事のキャリアに生かせそうな資格をいくつか取ったんです。それが20代後半の頃です。そうやって少しずつ取ってるうちに、周囲にも“ユーキャン”って呼ばれるようになったりして。そうなると、よしもっと取らなきゃって、気軽に取れる面白系の資格とかも調べ始めて、気づいたら常に何か資格の勉強するのが日常になってました。最近では会社の後輩や友人からも『何かいい資格ないですか?』って聞かれることが増えました」
薬剤師に始まり、薬膳・漢方検定、スポーツファーマシスト、発酵文化人、城郭検定、だしソムリエ、パンシェルジュ、ITパスポート、野球知識検定など、種類も難易度も様々。
目指すは「100の資格を持つ女」
このガイドブック(下写真)にもあらゆる資格が載ってますが、何をポイントに資格を選んでますか?
難関国家資格からおもしろ系まで「ネット検索もしますが、次なにを取ろうかなって、まずこれを開きます」気になる資格にたくさんの付箋が。
「ひとつは仕事に生かせそうか、もしくは全く逆で単純に面白そう、話のネタになりそうっていう好奇心だけですね。だから合格率とかはあんまり気にしない。テキストを取り寄せてから、あ、無理……ってやめちゃうこともあります」
なるほど。私もなんですが、始めたものの途中で挫折したり続かなかったり。何か続けるコツはありますか?
「勉強法で言えばとにかく過去問をやる、これ一択ですね。でも私も途中で挫折したら、一度寝かせて他の資格の勉強してまた数年後ってこともありますし、そんなに無理に1級まで極めようとしないです。誰かにやらされてる訳じゃないですし、タイムリミットもないし、落ちたらまた受ければいいや、ぐらいの気持ちです」
温泉の泉質や効能、正しい入り方など、講習を受ければわりと気軽になれる温泉ソムリエ。タオルや湯桶など、認定者限定グッズも。
確かに! そう考えたら何だか私もチャレンジしてみたくなってきました。なにか、ララビギン読者にオススメの資格ってありますか?
「今は半日講習を受ければ取れちゃうものもあります。〈サウナ・スパ健康アドバイザー〉とか、あとは〈ラジオ体操指導員〉とかも取ったら周りに言いたくなっちゃいますね。かわいいバッジも貰えるし(下写真)」
こちらもわりと気軽にとれる、サウナ・スパ健康アドバイザーとラジオ体操指導員。認定証のほか、かわいいバッジも貰えます。
「〈甲賀流忍者検定〉は遠征が必要ですが、コスプレして手裏剣投げたりできて楽しかったですよ」
「筆記のほか、コスプレして吹き矢とか手裏剣の実技もやるんです。認定証も巻物だし、友達と一緒に受けに行くのも楽しいですよ」
今後はどんな資格を取りたいとか、野望はありますか?
「数ヶ月みっちり勉強するものと気軽に取れる面白系を交ぜて、100個資格を取るまで頑張りたいです。短期間でも目標を持ってひとつずつ増えるとやっぱり達成感あって嬉しいんです。今はまだ100個って果てしないけど、毎年“今年はこれを取るぞ”って年始に決めたり、その前年取った資格を年賀状に書いてみたり。ひとつずつは1級まで極めなくてもいいから、いろんな知識を100種持ってるっていうのが自分の個性になるといいなと思ってます。そしていつか“100の資格を持つ女”を名乗りたい。実はこのタイトルの2時間ドラマシリーズがあるんです。渡辺えりさん主演の。目指すゴールあった!って(笑)」
ばーのさん
平日は営業マンとして忙しく働きながらも、国家資格からユニークなものまで、様々な資格を取得中。その数はすでに30以上。次に狙っている資格はキャリアコンサルタント。
調査報告
資格というとついつい「合格率は?」「仕事に繋がる?」と身構えてしまいがちですが、別に一度で受からなくてもいいし、落ちてもそれはそれで話のネタになるし。半日講習で気軽に取れるものもあるし。私も何か面白い肩書が欲しくなってきました。「カッパ捕獲許可証」が気になってます。
偏愛調査員
オモムロニ。
雑貨コーディネーター。ユニークでグッドデザインな日用品や手みやげのセレクトが得意。偏愛ジャンルは、プロ野球、ハロプロ、猫。著書に『DAILYGIFTBOOK気持ちが伝わる贈りものアイデア』(文藝春秋)がある。Instagram:@omomuroni
連載
偏愛レボリューション
偏愛は毎日をちょっと楽しくする小さな“革命”! どんなにマニアックだとか、ファン歴なんて関係ないのです。いつの間にか夢中に……あぁ、“好き”があるってしあわせ。そんな偏愛ビトをレポートします。
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※写真の参考書籍、認定証などはすべてばーのさんの私物です。
※掲載内容は発行時点の情報です。
[LaLa Begin 2023年 2-3月号の記事を再構成]写真/押尾健太郎 インタビュー・文/オモムロニ