Begin Market(ビギンマーケット) COLUMN ARTICLES 縦に横に【のびるバッグ】のヒミツとは? 編集部が「小松マテーレ」に潜入レポート!

2024.04.02

マジカルファクトリーツアー

縦に横に【のびるバッグ】のヒミツとは? 編集部が「小松マテーレ」に潜入レポート!

「繊維」というと、何を思い浮かべますか? 服やバッグ、寝具などの布状のものはもちろん、建築に使われるような特殊で丈夫なものまで、そのバリエーションは様々。

唐突ですが、そんな繊維の最先端を行く大手メーカー「小松マテーレ」さんにこの度潜入の機会を頂きました! というのも今、注目のブランド「マテモノ」を展開しているから。多機能かつ他にはないユニークなものづくりで評判なんです。

今回取材させて頂いたのは、縦にうねうねと立体的な模様が入った「のびるバッグ」。縦に横に伸びる形状は唯一無二で、愛らしさを感じるポップなカラーもたまりません。

1│編む

\裁断なし! 袋状に編む/

ナイロンとポリウレタンの混合糸を、縦横に伸縮性を持たせる編み地に編み上げます。特殊な編み機で編み上げているので、余計な端材が出ずエコなんです。編み上がった真っ白いバッグが積まれている姿は、なんとも圧巻!

2│染める

\高温・高圧で染め上げる/

染料を入れた機械で染め上げる工程。バッグの大きさや重量によって使用する窯を選定します。所要時間は約3時間。「製品染め」の現場をしっかり見学させて頂きました。

\縮む秘密は糸と編み地にあり/

こちらはニットの縦編み製法で作られていて、商品として安定した仕上がりにするために相当な工夫と試作が必要だった、と語ってくれたのは担当の上村さん。確かに、見学させて頂いた染色工程の職人さんとのツーカーな雰囲気や、編み地の設計士さんとのやりとりなどからも、普段から綿密なコミュニケーションを取られていることがよくわかる~! 社内の様々なプロフェッショナルの力を組み合わせて、このバッグが生まれるんですね。

編み地を編む工程は企業秘密だそうなのですが、製品染めにより、バッグのサイズがふた回りも変わる現場を目撃して感動! 80年の歴史を持つ老舗メーカーが「見たことない」ものづくりに挑む底力を実感しました。

3│タンブラー乾燥

\均一に収縮させる/

染色後は高温のタンブラー乾燥へ。ドラムの内側にある出っ張りによってバッグをうまく混ぜ、均一に収縮させます。特徴的な畝状の凸凹感をこうして安定させます。

完成したアイテムがこちら!

\結んで巾着型にも/

入れるものにより自在に形を変える、伸縮性抜群のつくり。もっちりと厚地の素材なので、結構荷物を入れてみても問題なし。完成品の形に編み上げることで裁断のカットロスをなくし、資源を無駄にしないというポリシーが。左/約W34×H28×D0.5cm、持ち手54cm 6600円 右/約W20×H20 ×D0.5cm、持ち手28cm 4950円(BOYNA)

何を入れようかワクワクするバッグ、皆さんなら何を入れますか?(私の場合、丸い果物……りんごやスイカを入れてみたいなぁ。)

mate-mono/マテモノ
のびるバッグ

6,600円(税込)
のびるバッグ小
4,950円(税込)

※掲載内容は発行時点の情報です。

 [LaLa Begin 2024年 4-5月号の記事を再構成]photo : Ayako Kubota text : LaLa Begin

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