Begin Market(ビギンマーケット) COLUMN ARTICLES 質のいい【上品ニット】を作る〈ムーンキャッスル〉をご存じ? 編集部が裏側をレポート!

2023.09.26

マジカルファクトリーツアー

質のいい【上品ニット】を作る〈ムーンキャッスル〉をご存じ? 編集部が裏側をレポート!

突然ですが〈ムーンキャッスル〉をご存じ? ハイゲージでドレスライクに着こなせる上品なニットを手がけるファクトリーブランドです。

春夏はコットンニット、秋冬はウールのニットがなんと1万円前後で手に入るから、ララビギンのECサイトでも大人気。この秋は希少なレディスサイズをオーダーしちゃったほどです。そして今回は裏側を知るべく、取材に急行しました。

1│糸を編む

工場に足を踏み入れると、聞こえるのは編み機とミシンの音。ガシャンガシャンガシン、ダダダダダ、と絶え間なく続く音たちは妙に耳触りよく、まさにASMR!

編み機数10台で各パーツを編み上げ中

編み機はコンピュータ制御されており、せっせと稼働中。糸の色により縮み具合が異なるうえ、季節が変われば湿度の変化や静電気の影響も。同じ仕上がりを保つためには繊細な微調整が欠かせないそう。

この針に糸が通っています

大きな編み機の下からは、編み上がった身頃がたらりとのぞきます。

身幅の部分完成!

 

そうそう、この姿が見たかった!

2│洗いにかける

洗って風合いをよくします

編み上がった生地は、糸についていた汚れやホコリを落とすため洗います。髪をシャンプーするのと同じで、洗った後はツヤツヤ! 特にウールやカシミヤは見違えるんだとか。縮みを防ぐ意味もあります。

3│縫製

“リンキング”の工程

そしてパーツごとの生地を形にしていくのが職人の腕の見せ所。手さばきよく縫い上げていく姿は圧巻です。

衿ぐりは伸縮性を持たせるため、この丸い機械で“リンキング”と呼ばれる縫い合わせをします。細かな編み目を一目一目手で拾って、針をさす難しい工程。熟練の技術が必要です。

4│仕上げ

一つひとつ丁寧な手作業

編み上がったらスチーマーをかけてシワをのばし、形をととのえ、ホコリをとって畳みます。手作業だから、こりゃ繁忙期は大変なはず。皆さん、いつもありがとうございます!

複雑な工程はすべて手作業なので、生産が追いつかないと月城代表が仰っていた意味がわかったのでした。

代表:月城さん

完成したアイテムがこちら!

LaLa Begin別注 ウールクルーネックニット

オーストラリア産のメリノウールを使用した、少量しか生産していない限定品のレディースサイズ。光沢があり、しなやかで滑らかな肌触りが味わえます。9900円

シンプルなニットですが、アウターを重ね着してももたつかないスッキリした形や、おさまりのいい袖や裾のリブなど、細部の設計までこだわり満載。ゆえに今回の限定ニットも、1枚で着てもサマになるんです。

誠実なものづくりを目前にして改めて、永く愛用するのがぴったりなニットだと宣言します!

MOONCASTLE(ムーンキャッスル) LaLa Begin別注 ウールクルーネックニット
9900円(税込) >>詳細はこちら

 


工場が位置するのは和歌山県に程近い大阪府泉南郡。屋上からは大阪湾が望めます。1966年の創業当時は婦人向けのニットを生産し、主に大阪の問屋さんへ卸していたそう。3年前、現代表がムーンキャッスルを立ち上げました。

※掲載内容は発行時点の情報です。

 [LaLa Begin 2023年 8-9月号の記事を再構成]photo : Saori Nakajima text : LaLa Begin

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