夕食&宿泊は一日一組限定! 京都で旬のジビエと地元野菜を味わえる、茅葺き屋根の宿
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ツレヅレハナコの旅先晩酌【番外編】
南丹市 美山町の「ゆるり」
おいしいお酒とグルメを求めて、日本全国津々浦々。今回、ツレヅレハナコさんが訪れたのは“知られざる京都”。京都中心部から少し足を延ばすだけで、絶品スポットに出会えました。ワイン、日本酒、京料理を求めて、おいしい旅行記のはじまりです。
前回記事:京丹後市 久美浜町の「木下酒造」はこちら
ツレヅレハナコ
食と酒と旅を愛する文筆家。連載「旅先晩酌」でもおなじみ。著書に『まいにち酒ごはん日記』『女ひとりの夜つまみ』(幻冬舎)、『ツレヅレハナコの愛してやまないたまご料理』(サンマーク出版)など。
Instagram/@turehana1
茅葺き屋根の下、京グルメとお酒が進み、夜が更けていきました
美山町といえば、江戸〜明治時代にかけて“茅葺き屋根”の家が建てられたので有名な土地。今回宿泊した、ゆるりも茅葺きの家の一つ。
梅棹さんのお母様から10年前にレストランをご夫婦で引き継いだそう。店名のゆるりは方言でいろりを指す。
美山でとれる旬のジビエと野菜を贅沢に使った料理で、訪れる人をもてなします。
五臓六腑に染みわたる~
美山町は福井県との県境で、西の鯖街道とも言われたほど、鯖が特産魚。朝食御膳は、鯖の醤油漬け、大葉入り玉子焼き、大根・こんにゃく・厚揚げの煮込み、かつおとピーマンのふりかけ、和え物、みそ汁、白ごはん。
一日一組限定で夕食&宿泊可能。ゆるり特別ディナーコースは、鹿肉のロースト、アマゴ焼き、天然の舞茸・栗・地鶏が入った茶碗蒸し、厚揚げ・万願寺とうがらしのいろり焼き、メイン料理の地鶏の塩鍋。ほかにデザートも。
メインの地鶏塩鍋は、ご主人の梅棹さんいわく「地鶏って脂もとてもおいしいんです。網焼きだとうまみが落ちてもったいないので、鍋にしています。全国で3社しか育てていない京地鶏と、素材の味を引き立ててくれる老舗うね乃のおだしが秘伝の調理法です」。
川魚のアマゴを、囲炉裏の弱火で約2時間かけて焼き上げる。水分がゆっくり飛び、うまみが残る。
そうこう話しながら、いろりを囲んでゆったり飲むお酒は、格別です。
150年前から続く古きよき意匠があちらこちらに
イサム・ノグチに注文したという巨大サイズの照明。やさしくお部屋を照らします。食事をしながら庭の眺めも楽しめる。
夏場を除いて大活躍する薪ストーブには隠れ熊が。
実際に使われていたろうそく立て。
茅葺き屋根には懸魚(けぎょ)の他にもいくつもの特徴が。
美山の冬は積雪するので、屋根には雪を落とす工夫が。屋根の装飾の千木は基本5本だが、7本あることから、家の大きさがうかがえる。
ススキと稲ワラが主な材料。
翌日は美山周辺をふらっとおさんぽ
ゆるりに泊まった翌日は、日本の原風景が残る「かやぶきの里」に行ってみては。茅葺きの家には今も実際に住んでいらっしゃる方がたくさん。国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれており、四季折々の景観も魅力。
おうち晩酌用のお土産も忘れずに
1.ふらっと美山で買える美山牛乳で造られたチーズのよくばりアソートは絶品!セットで1300円
美山おもしろ農民倶楽部では、京野菜を使った無添加商品が勢揃い。2.美山の豆乳と湯葉を使ったソーセージ697円 3.万願寺とうがらしが入ったソーセージ697円
ふらっと美山
住所:京都府南丹市美山町安掛下23-2 TEL:0771-75-0190
美山おもしろ農民倶楽部
住所:京都府南丹市美山町内久保池ノ谷33-1
TEL:0771-77-0884
歩き疲れたらほっと一息
茅葺きの里巡りに疲れたら、茅葺き屋根のカフェでちょっぴり休息を。きび工房で作られた、きび・お米・よもぎの3種の味のお団子と黒豆茶が楽しめるセットも。700円
カフェ・ギャラリー彩花
住所:京都府南丹市美山町北揚石かやぶきの里内
TEL:0771-77-9038
ジビエを食べてゆったりするなら
ゆるり
住所:京都府南丹市美山町盛郷佐野前15
TEL:0771-76-0741
※1泊2食付 1人2万2000円~
※掲載内容は発行時点の情報です。
[LaLa Begin 2022-23年 12-1月号の記事を再構成] 写真/武蔵俊介 文/ツレヅレハナコ・編集部 イラスト/ naohiga