英国ヴィンテージの妙。日本の暮らしに馴染む名作家具を楽しむ
掘るほど面白い「日本に合う英国家具」
審美眼を養うことを目的とした本コラム企画。
今回は、誰でも簡単に取り入れやすい〝英国家具〟をピックアップ。
教えてくれたのは

ヴィン腕講師
トランジスタ 村松達哉さん
―ヴィンテージ家具はハードルが高い印象です。
村松 「海外の家具は大きいし高い」と思われがちですが、英国のアーコールとG‒PLANは日本の住環境に向いています。
女性に人気!アーコールのスティックバックチェア
―それぞれ特徴を教えて下さい。
村松 G‒PLANは、英国で初めて北欧家具のスタイルを継承した家具の会社です。チーク材を使った温かみのあるデザインは武骨で和室にもフィットします。アーコールは独自の曲木技術を用いた洗練されたデザインで女性らしい雰囲気。一人暮らしの方もアーコールの椅子は取り入れやすいですよ。
―中でもおすすめは何ですか?
村松 「クェーカーチェア」(1)です。一本の板をしなやかに湾曲させて作られた背もたれは背中全体を包み込んでくれるような感覚で座り心地抜群! 本を置くだけでも絵になります。続いて直線的なラインがスタイリッシュな「スティックバックチェア」も。片手で持ち上げられるほど軽いんです。
(1)クェーカーチェア
―良質なヴィンテージチェアを見極めるコツは何ですか?
村松 まずは背もたれの付け根を見ましょう。負荷がかかる場所なのでグラグラしていたら要注意(2)。座面のはぎ目に隙間がないかもチェック(3)。対角線の椅子の脚を引っ張り、グラつかないかも確認しましょう。
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(3)
―椅子の次に狙うなら何がおすすめですか?
村松 ガラスの天板と脚が特徴的なG‒PLANのローテーブルは日本の家具とも相性がよく、ソファに合わせるのにちょうどよい高さです(4)。また王道からは逸れますが、60年代製のテレフォンベンチ(5)はヴィンテージならではのデザインが魅力的。玄関に置いてここで身支度をするなど、現代の生活でも活躍してくれます。コンパクトな作りで、違うテイストの家具とも自然になじむイギリスのヴィンテージ家具なら、今ある家具を生かして無理なくインテリアが楽しめますよ。
(4)
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TOOLS & INTERIOR 100

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