Begin Market(ビギンマーケット) COLUMN ARTICLES 天パやクセ毛の人が、自分の髪を愛せる社会へ。コロナ禍ではじめた、カーリーガールリンさんの挑戦【前編】

2024.04.03

止まり木観測 ~オトナプロフから見えた、100人のワークインライフ~

天パやクセ毛の人が、自分の髪を愛せる社会へ。コロナ禍ではじめた、カーリーガールリンさんの挑戦【前編】

止まり木観測 ~オトナプロフから見えた、100人のワークインライフ~Curly Me ブランドオーナー・カーリーガールリンさん【前編】

編集部が「なんだか気になる働き方、生き方をしている」人と出会い、その人自身の生活の“止まり木”、より所について深堀していくこの企画。

子どもの頃に遊んだ「プロフィール帳」の大人版、“オトナプロフ”なるものを使って、これまでの人生についてあれこれ伺っていきます。

第3回目は、天然パーマやクセ毛を生かした「カーリーガールメソッド」をSNSで発信し、日本で初めてのカーリーヘア専用のブランド「Curly Me(カーリーミー)」を立ち上げた、カーリーガールリンさんです。

本日の観測者 カーリーガールリンさん

大阪生まれ、カナダ育ち。Curly Meブランドオーナーで毛髪診断士。2020年からSNSでクセ毛を活かす「カーリーガールメソッド」の発信を始め、カーリーヘアのためのブランド「Curly Me」を立ち上げる。著書に『もう天パで悩まない! あなたのクセ毛を 魅力に変える方法』(青春出版社、2023)。 Instagram @curlygirl.rin 、Curly Me 公式サイト https://www.curlyme.jp/

カーリーガールリンさんのオトナプロフ

前編では、リンさんとカーリーガールメソッドの出会い、SNSでの発信やブランドを始めるきっかけなどについてお話を聞きました。

天パやクセ毛の人が、自分の髪を愛せるようになるための手助け

この日のために住まいのある大阪から東京まで足を伸ばしてくれたリンさん。こちらまでハッピーになれるリンさんのにっこり笑顔は、彼女のインスタグラムのリール動画そのままです。

「生まれは日本なんですけど、生後3ヵ月でカナダに渡って、23歳までトロントで生活していたので、見た目は日本人ですが、中身はカナダ人。みんなには『ちゃんりー』と呼ばれますが、『のびのびカナディアン』というあだ名でもいいかもしれません(笑)」

そう言って場を和ませてくれるところにも、リンさんの優しい心遣いが感じられます。リンさんがプロデュースした「Curly Me」のアイテムを見せてもらいながら、インタビュースタートです。

―23歳のときに日本に移住した理由は何ですか?

「就職のためです。大学生の時に東京に短期留学をしていて、すごく刺激的で楽しかったので、20代のうちにまた日本に住んでみたいと思うようになりました」

「ちょっと真面目な話になりますが、少子高齢化やGDPの下降など、日本のいろいろな課題に対し、自分が海外で得た多様性や価値観を持ってくることで、もっと日本が元気になったらいいなと思ったのも理由のひとつです。家族は全員カナダにいるので、私が『日本で修行してくるね!』と言ったら悲しんでましたけどね」

―コロナ禍をきっかけにSNSで“クセ活”をはじめたとか。

「コロナ前まで、休みの日に1日家でゴロゴロしていたこが一度もないくらい、すごくアクティブだったんです。常に誰かと会ったり、ご飯に行ったりしていたんですが、コロナ禍で外に行けなくなって。この暇な時間をどうしようと思ったときに、やりたかったことをやってみる期間にしようと。

「ちょうどコロナ前の2019年に、ニューヨーク在住のロレイン・マーシーさんという方が発案した、クセ毛を生かしてパーマ風に見せるというメソッドを知って、それを実践してみたら、初めて自分の髪が褒められて」

「それまでずっと縮毛矯正をかけてきたし、特に学生のときはプールとかお泊り、雨の日が嫌で嫌で仕方がなかったわけです。男子からは髪のことでからかわれて、なんで私は天パなんだろうって……。それが、そのメソッドに出会って、初めて自分の髪を好きになれた。私の強みは、英語と日本語のバイリンガルなので、このメソッドを自分なりにアレンンジして、日本語で発信しようと思ったのがきっかけです」

―インスタグラムやYouTubeで発信してみて、反応はいかがでしたか?

「最初は『この人は天パじゃなくてパーマなんじゃないか』とか、『このセットができるのはこの人の髪質が特別だからじゃないか』とか、疑心暗鬼なコメントももらいました。『自分にはできない』という意見も多かったですね。でも、『とにかく1回やってみてください。やってみてよかったら、ぜひメソッドを発信してみてください。みなさん一人ひとりがクセ毛アンバサダーですよ』とお伝えしていたら、実践してくれる人がどんどん増えていきました。結果的には人生が変わったと言ってくれる方もいて、自分を好きになるきっかけになったのは嬉しいですよね」

 

 

「縮毛矯正がダメなわけじゃなくて、天パやクセ毛のオプションがそれしかないというのは金銭的にも精神的にも辛いので、他にも選択肢があるのがいいなと思っています」

―リンさんが提唱している「カーリーガールメソッド」を少し教えてください!

「まずは髪が濡れている状態でヘアクリームを付けます。乾いているところからのセットだったら、霧吹きで水を吹きかけるといいです。目安は、髪からポタポタと水が滴り落ちるくらい。ヘアクリームをつけるのは、この水分が外に出ていかないようにするためです」

「次にジェルを全体に塗布して、毛先を手ですくうように持ち、下から上へ何度も揉み込みます。後頭部などは忘れがちですが、頭の角度を変えながら、何度も揉み込むのがポイントです。最後に、自然乾燥かドライヤーで乾かします。ドライヤーはアタッチメントのディフューザーをつけて、弱い風を当てるようにしてください。時間はかかりますが、綺麗なカールをつくるための秘訣です!」

日本で初めて⁉ カーリーヘアのためのヘアケアブランドをスタート

―「人生のビッグイベント」で、現在の欄に「カーリーブランド『Curly Me』の立ち上げ」と書かれていますが、どんなブランドか教えていただけますか?

「2022年に始めた、カーリーヘアのためのヘアケアブランドです。当時、海外にはカーリーヘア専用のヘアケア剤はたくさんあったのですが、日本にはまだなかったんです。でも海外のものは、香りの強いものが多くて……。きつい香りが苦手で、長時間嗅いでいると頭痛がしてしまうので、無香料のものがほしいと思い、それならブランドをつくってしまおうと」

左からCurly Meの微香料 柚子スタイリングジェル(リフィル) ¥1,925 微香料 柚子スタイリングジェル ¥2,420 微香料 柚子カールクリーム ¥2,860 無香料スタイリングジェル ¥2,420 無香料カールクリーム ¥2,860 無香料カールクリーム(チューブ) ¥1,925

「プロダクトは主に2つ、カールクリームとスタイリングジェルです。それぞれ詰め替え用や持ち運びに便利なチューブタイプも用意しています。当初は無香料だけでしたが、今では日本らしい柚子の香りも展開しています。このクリームとジェルを使うと、パサパサに見えがちなクセ毛でも、パーマをかけているようなウェーブやツヤ感を出すことができます。私の今日の髪もCurly Meでつくっています」

―スカーフも発売されるそうですね。これはどうやって使うのですか?

「カーリーヘアは摩擦に弱いので、夜寝るときなどは表面がツルツルしたスカーフで髪の毛を守っています。これを言うと驚かれるのですが、スタイリングした髪は1週間くらい洗いません。天パやクセ毛の人は直毛の人ほど頭皮に油分が出ないと言われているので、私は1週間くらいなら平気。ですがやはりヘアケア剤は髪に付いたままなので、寝具などを汚さないためにもスカーフを使うことをおすすめしています。寝るときだけじゃなくて、飛行機に乗ったときとか、駅から歩くときとか、いつでもサッと巻いています。帽子をかぶるときも、まずはスカーフを巻いて、その上から帽子をかぶるので、初めて見た人に驚かれますね(笑)。たくさんの方にスカーフを試してみてほしくて、先日開催したPOP UPではオリジナルのスカーフを販売しました!」

「公式サイトでは天パの人のためのバンブーヘアタオルも販売中。ぜひサイトを覗いてみて下さいね!」

後編では、リンさんのポジティブマインドの秘訣、アメリカへの挑戦のお話、将来の夢についてまで、幅広く伺いました! お楽しみに。


Curry Me 公式オンラインサイト https://www.curlyme.jp/

写真/西あかり 文/大芦実穂 イラスト/斉藤知子

Share